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マクロプロスの処方箋(著:カレル・チャペック)を読んだって話。


マクロプロスの処方箋 Written by カレル・チャペック Karel Čapek

カレル・チャペックによる怪作の1つ。

100年前の作家でありながら、その当時には絵に描いたような革新や技術を見事に文学作品に落とし込み、現代にも通じる普遍さを記すカレル・チャペック。SF作家の大家である。

そんな彼(正しくは彼ら)が取り上げたのは”不老不死”である。
100年前から代を超えながら続く莫大な遺産相続の裁判。判決が言い渡されるその日に現れた謎の女性・エミリアが存在しないとされていた遺言状の場所を明かすことで始まる。なぜ彼女が知っているのか。

この作品のタイトルとなるマクロプロスの処方箋とは延命薬である。一度飲めば300年と生きながらえることができる。
カレル・チャペックの作品では学のある登場人物たちにより技術利用による社会へのインパクトを議論するシーンがある。この作品でもこのディスカッションはあり、短命を前提とした社会制度への言及や優生思想を口にするものなど考えさせられる。

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